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「能力やスキルがぶっとんでいる人たちと、ビジョンを実現するために、世の中に喜んでもらえるサービスを届ける」Zeals伊東秀男氏が語る、選択を正解にする道

チャットボットにより、一方通行だったeコマースの双方向コミュニケーション化や店舗接客のデジタル化を実現し「おもてなし革命」をビジョンに掲げる企業、Zeals。会計士として監査法人からキャリアをスタートし、途中スタートアップへのCFO出向を経てZealsに入社。2021年1月より取締役に就任した伊東秀男(Hideo Ito)氏のこれまでのキャリア形成と意思決定の軸、今後のビジョンに迫ります。

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“ニューエリートをスタートアップへ誘うメディア” EVANGEをご覧の皆さん、こんにちは。for Startups, Inc. 橘 明徳(Akinori Tachibana)と申します。

私たちが所属するfor Startups, Inc.では累計170名以上のCXO・経営幹部層のご支援を始めとして、多種多様なエリートをスタートアップへご支援した実績がございます。

EVANGEは、私たちがご支援させていただき、スタートアップで大活躍されている方に取材し、仕事の根源(軸と呼びます)をインタビューによって明らかにしていくメディアです。

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伊東秀男(Hideo Ito)/ 取締役
慶應義塾大学卒業後、大手監査法人において、金商法/会社法/IPO準備会社の会計監査に従事。在職時、当時3名規模の医療系スタートアップへの出向プロジェクトに志願。CFOとして出向し、組織基盤構築や総額20億円超の資本調達及び運用を実行。帰任後、Zealsのビジョンに共感し、2018年10月よりZealsに参画。経営管理部長として、マネジメント、事業戦略、財務戦略、事業計画・資本政策の策定・実行、資金調達、上場準備等に従事し、2021年1月に取締役に就任。公認会計士。

「おもてなし革命」をビジョンに掲げるZealsの事業とは

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-- まずはZealsの事業について教えていただけますか。

Zealsは、独自開発したチャットボット技術を軸に「チャットコマース」事業を展開しています。チャットボットをマーケティングに活用し、クライアントのプロダクトやサービス内容について、人間味のあるチャット上でのコミュニケーションがエンドユーザーの意思決定に最後のひと押しをし、購入や予約ができるサービスです。

2021年2月からは、これまで培ってきた技術と知見を自動車業界の接客DX(デジタルトランスフォーメーション)に活かし、「LINEらくらく予約」という新たなサービスを開始しました。

カーディーラーの営業スタッフが電話で誘致していた車検予約をチャットボットでデジタル化することで、従業員の働き方改革とエンドユーザーの新たな体験を提供しています。

チャットボットは、これ以外にもまだまだ様々なシーンで活用できると考えており、今後世の中への価値提供をより拡大していければと考えています。

-- 対面接触を非対面非接触に置き換えていく新時代のサービスを展開していくZealsでの、伊東さんの役割を教えてください。

Zealsがこれからパブリックカンパニーになっていく上で必要な、財務・経理・法務や予実管理、各種係数管理、上場準備、投資家コミュニケーション、その他各事業部でこぼれそうなところを支える、コーポレートチーム全体を管轄しています。

学生時代から抱いていた「能力やスキルがぶっとんでいる人たちと、世の中に喜んでもらえるサービスを届けたい」という思い

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-- スタートアップの取締役として活躍されている伊東さんですが、元々スタートアップに興味があったのでしょうか。

最初からスタートアップに興味があったかというと、実はそうではなく、社会人になり、仕事にのめり込むうちに、興味が出始めました。私が学生の頃は、例えば、インターンでスタートアップに行く、というような動きが今ほど活発でなかったこともあり、会計士になることを目標に振り切って学生生活を送っていました。

-- なぜ会計士になりたいと考えたのでしょうか。

漠然とではありますが、昔から、能力やスキルがぶっとんでいる人たちとチームを作って、自分だけでなく彼らの持っているスキルや才能、技術経験を結集して、ビジョンを実現するために、世の中に「WOW!」と喜んでもらい、自分の大事な人、近しい人に勧めたくなるようなサービスを届けたいということを考えていました。

そんな中、世界で通用する武器をなにか身につけたいなと思い、その一つが会計士だと考え、それを選んだという形です。

世界で通用する武器になるのであれば、それが別に会計士でなくても私はそれに全力で取り組んでモノにしようと、もがいたと思いますし、だからこそ会計士試験合格まで、走りきれたのではないかと思います。

王道の大きなチームでなく、小さなチームで最初から最後まで密に関わることにこだわった監査法人時代

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-- 晴れて会計士試験に合格し、監査法人に入られたわけですが、入社後どういう企業を担当されていたのでしょうか。

4大監査法人と呼ばれるような会社でしたので、日本を代表するような大企業をクライアントとして持ち大きなチームでプロジェクトする仕事もあれば、小さなチームで企業の会計監査における最初から最後までを責任を持って担当する仕事もありました。私としては、早いうちから色々な経験をしたい気持ちが強かったので後者に携わっていました。

小さなチームの場合、責任範囲が多いため自分が逃げ出すとそのプロジェクト自体のスピードが鈍化します。人数も少ない分、ハードではあったのですが成長実感がありましたし、何より楽しかった、というところはありますね。

企画要件を無視して志願したスタートアップへのCFO出向

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-- 監査法人時代、スタートアップへCFOとして出向されていますよね。非常に珍しいケースだと思います。その時の経緯を聞かせてください。

かなり特殊なケースだったのですが、当時数多くあるプロジェクトの中の1つで、スタートアップにCFOとして出向するという企画がありました。

企画要件では応募資格に在籍年数があり、確かあと2年3年必要でしたが、企画のボスにどんな仕事でも何でもやるスタンスを買っていただき、参加させてもらえました。本当に人に恵まれていたし、今でも非常に感謝しています

-- 行動力がすごいですね。とはいえ、今でこそ、そのスタートアップも大きくなっていますが、伊東さんが出向された当時は3-4名の状況だったと伺いました。入る前と後でギャップはありませんでしたか?

あまりなかったです。

よくスタートアップへ飛び込んで大丈夫かと聞かれるんですけど、その考え方自体がナンセンスだと思っています。「大丈夫かな。やっていけるかな。」と不安なら辞めておけばいい。大丈夫かどうかでなくて、自分たちで大丈夫にするのがスタートアップでやるべきことです。

もちろんどの事業、どの業界が伸びるかも自分のキャリアを創る上で非常に重要なことだと思うのですが、自分が「このメンバーとならどんなことがあっても後悔しない!全力でやり切っていく」と覚悟を決めることができたメンバーと会社や事業、プロダクトを伸ばすのが何より大事。

そのマインドセットがなかったらどれを選んだとしてもうまくいかないと思うし、逆にそのマインドセットがあって、確実にやるべきことを実行して積み重ねができれば、どれだけの時間が掛かったとしても、いつかきっとうまくいく。

誰かに正解にしてもらうんじゃなくて、まず自分が選んだ道を正解にするのが大事なのではないかと思います。

能力やスキルがぶっとんでいる人たちと一緒に、世の中に喜んでもらえるサービスを届けられるチーム、Zealsとの出会い

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-- その後出向先で組織基盤構築や総額20億円超の資本調達を果たされるなど、成果を残されて帰任されますが、そこからZealsとの出会いを教えて下さい。

帰任して監査業務に戻っていると、やっぱりクライアントと伴走というよりも、出向時代に経験した、自分の会社を事業を組織をより大きくしてことに貢献していきたいという気持ちが沸々と湧いてきて、やはり新しい経験がしたいと思い、そのタイミングでお会いしたのがフォースタートアップスのヒューマンキャピタリスト、六丸直樹さんでした。

自分でもダイレクトでスタートアップにアプローチしていましたし、エージェントも複数使っていましたが、六丸さんが一番話しやすかったですね。その中で紹介してもらったうちの1社がZealsでした。

-- 清水CEOとお会いしてみて、最初の印象はいかがでしたか?

元々twitterなどを通して一方的に知っていたのですが、実際はどんな人だろうと思って会ってみたらとても面白く、当時からエネルギッシュでパッション全開。ストレートで嘘偽りがない、という印象でした。

そして、どこが本質か、どこにポイントがあるのか、どこに源流があるからここは逃さずに、だからむしろそこを大きくしよう、という考え方ができる人だと感じ、その時に彼と一緒に仕事をする未来は楽しいんだろうなと思ったんですよね。

また、会社の月初会に参加させていただいたのですが、「清水以外にも彼以上にぶっとんでいる人間が沢山いるんだな」と思ったことを覚えています。

-- 昔からの思いもあると思いますが、伊東さんの中の転職軸として大事にされているところをお伺いしたいです。

もちろん、狙っているマーケットのサイズや、どんな事業を作っているのか、どんなサービスを提供しているのか、どんな投資家から調達しているか、というところは、とても大事なことだと思いますが、私の中では一番ではないです。

今まで仕事をしていて一番楽しかったなと思えた瞬間は、なにをやるかとか、仕事のサイズより、本当にワクワクできるメンバーと一緒に仕事をしていた時でした。だから、”誰と一緒に仕事をするか”が一番大事だなと思いますね。

一人では到達できない遠くへみんなで早く向かうために

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2021年4月よりコーポレートストラテジーとしてZealsに参画した渡邉 雄介氏と(写真右)

-- 直近、コーポレートストラテジーとして渡邉 雄介さんが入社されましたよね。気鋭のプロフェッショナルがZealsの仲間になってくれる今の状況をどう捉えていますか。

渡邉さんには、ファイナンスや経営計画・事業計画のところでバリューを発揮していただいています。また、渡邉さんが機関投資家からこれまでの資本政策周りについての質問があった際には私がフォローに入り協力しながら仕事を進めています。

私の信念に「早く行きたければひとりで行け。 遠くまで行きたければみんなで行け」という思いがあります。

ジールスには、現在各界のプロフェッショナルが仲間になってくれています。遠くへ早くいくために、戦うべき人間が戦うべきエリアで戦うことが必要。そうすることで、全社に対する意思決定やインパクトが大きくなると考えています。

今後のZealsについて

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-- 今後Zealsでどういうことをしていきたいですか?

Zealsを100年続く日本及び世界を代表する会社、かつこの時代で日本発世界一を実現できる会社を作っていくために、コーポレートチームをとびこえてZealsとしてなにができるかを突き詰めていきたいです。

トヨタ、ソニー、リクルート、サイバーエージェントを超えていけるように。おこがましいですけど、まず目標を立てなかったら到達もできないと思いますので。

-- 事業を成長させていく上で重要なポイントはどこだと思いますか?

「破壊と創造」の継続です。

全部筋トレのように日々の努力の積み重ねだと思っていて。常に自らを否定して新しいもの、より良いものを作り続ける。そこに正解はないからこそ常に追求し続ける。終わりはないんですよね。

正解もないから不安になるけど、己を信じて進み、よりよい未来を作り続けるということ。事業も筋トレも、破壊と創造の継続なんですよね。最も難しいのが継続。たぶん瞬発的に目の前の目標をクリアすることは頑張れば何とかなるんですよ。

でも、常に改善し続けることを毎日続けていくことがどれだけ辛いか。

清水からよく新しいアイデアを提案されますが、そのためにものすごく努力していて、もはや継続というよりは習性というレベルに感じますが、破壊と創造を続けられる人は本当に強いなと思います。

-- 最後になりますが、どういう人たちと一緒に働いていきたいですか?

Zealsのビジョンを実現させるために、自分にしかできない仕事がある、という気持ちで仕事に向き合う人たちと働いていきたいですね。

基本的にトップがいて、それを下から支えるメンバーがいるっていう発想が好きじゃないんですよ。現場の最前線にいるメンバーをリスペクトしていますし、私の中では、ボードメンバーも役員も正社員もインターンも関係なくて、全部フラット。

清水にしかできない仕事もあれば、私にしかできない仕事もあるし、現場の最前線にいるメンバーにしかできないこともあります。一人一人の成果を積み重ねて生まれた連動が、Zealsの成長につながっていくようなチームを作っていきたいなと思いますね。

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橘 明徳(Akinori Tachibana):東北大学工学部卒業後、大手自動車メーカー勤務を経て、よりスピード感の早い環境でプロダクトを開発したいという思いから、IoTスタートアップの開発に従事。その後、成長する企業、事業に最も重要なのは "人" だと言う考えに至り、世界で戦える製品、サービスを日本から生み出すためには、個人が最適な環境で活躍しながら、圧倒的な成長を遂げる環境に時間を投資すべきだと考え、フォースタートアップスに参画。

Twitter : @tachirun

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EVANGE - Director : Kanta Hironaka / Creative Director : Munechika Ishibashi / Assistant Director : Yuto Okiyama, Koki Azuma, Akinori Tachibana, Tomotsune Amuro / PR : Hitomi Tomoyuki / Photographer : Hayato Jin

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