「訪日外国人に日本の魅力をもっと知ってもらうために」ヤフーを飛び出し、WAmazing CTOを務める吉野哲仁氏が語るエンジニア論

2019-11-08

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吉野 哲仁(Tetsuhito Yoshino)
SIer数社を経て2007年ヤフー株式会社入社。Yahoo!ショッピングなどのプロジェクトをリード。2013年、中国アリババ社に半年間出張し、淘宝・天猫のシステム/業務を学び、中国ビジネスのスピードと規模の大きさに刺激を受ける。その後、Yahoo!トラベル開発リーダー、アスクル株式会社への出向を経て、2016年に同社テクニカルディレクターに就任。ショッピング・トラベル・ダイニングサービスのバックエンドエンジニアを努め、注文システムリニューアル技術責任者を務める。2019年、WAmazingのビジョンに共感し、VPoEとしてジョイン。現在はCTOとして「インバウンドx地方事業者」をテクノロジーで繋げるサービス作りに挑戦している。

目次

  1. VPoEからCTOへ
  2. インターネットの可能性に魅了された学生時代
  3. 技術力だけではない、キャリアにとって大切なこと
  4. 影響力と責任の重みを知ったヤフー
  5. ヤフーからの転職、そしてスタートアップでの挑戦
  6. 常にユーザーファーストなサービスを

VPoEからCTOへ

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-- 事業内容と吉野さんの仕事内容をお伺いさせて下さい。

WAmazingの事業は訪日外国人、いわゆるインバウンドと呼ばれる方たち向けのトラベルエージェントをしています。宿泊予約やスノーなどのアクティビティ、交通チケット販売や免税の買い物などのサービスを提供しています。私達の事業は特に「地方」にフォーカスしており、インバウンドの方に日本のすみずみまで楽しみ尽くして頂くことをコンセプトにしています。


-- ありがとうございます。吉野さんのVPoEもしくはCTOとしての役割はどういったことでしょうか。

当初、CTOの舘野がいて技術面は舘野が見るということになっていましたので、VPoEとしては、組織マネジメントの部分をメインで担当しておりました。当初エンジニアの採用の強化をしていきたいよねという話がある中で、舘野が中国事業を兼任で見ていたので、時間があまり取れず、採用にコミット出来ていませんでした。そこで、特に採用をやって欲しいと依頼頂き、入ってすぐに採用の面接官をする等スピード感を持って進めていきました。

現時点での採用、組織のマネジメント、そして将来採用して人が増えて行った時にどういう組織にするか考えることが1番最初の仕事でした。

-- CTOに入社してすぐになることは異例だと思いますが、その当時はどんなお気持ちでしたか?

前職ではテクニカルディレクターとしてCTOのようなポジションをやっていましたが、一企業のCTOは初めてだったので、CTOの舘野を見ながら勉強させてもらいたい気持ちは正直ありました。そんな中、入社してから間も無く退任されたので、最初は驚きましたがすぐに気持ちは切り替えて、こうなったからにはやらないと、と思いました。この「やらないと」もネガティブではなく前向きに、逆にチャンスだと捉えました。会社の経営メンバーの中に入るのも、自分の中では大きなチャレンジでしたが、なかなか無い機会だと思って、率直に頑張ろうという気持ちでした。

舘野には私がこれまで経験してきた事が今後のWAmazingをグロースさせるために必要だから、私がCTOに適任だと言っていただきました。例えば、私はヤフー時代にECやトラベルの領域を経験していましたし、中国にも出張していて、中国市場に対する知識であったり、中国語も多少できるので、任せられると思って吉野さんにしましたとお言葉を頂きました。

-- 役割が変わって変化したことはありますか?

単純に見る範囲が広くなったので、さらに広い視野を求められます。マネジメント面だけではなく技術面についても、メンバーから相談が来るようになったので見る範囲が多くて大変な部分があります。CTOになって会社の技術戦略を考えることが大きく変化したことですが、ヤフー時代にも技術に関しては考えてきたので、得意分野ではあります。

ただ、今直近で課題になっていることはエンジニアの採用や組織作りなので、そこのミッションは変わらず、やってることはVPoEの役割を今はメインで行なっています。

インターネットの可能性に魅了された学生時代

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-- 学生時代に遡らさせて下さい。専門学校を卒業されてからSIerになられていると思いますが、選択の経緯を教えて頂けますか。

専門学校入ったのは、大学で4年間勉強するよりも2年間実務のことを勉強して、そこから社会に出た方が2年早いと思ったのと、実際の現場で早く働きたいなと思ったことがきっかけです。専門学校に行く時点でソフトウェアエンジニアになろうと思っていました。

-- 選択が早いですね。専門学校に入る段階でソフトウェアエンジニアになろうと決められたきっかけはなんですか?

高校からプログラミングの勉強をしていて、シンプルに楽しいなと思っていました。モノ作りの楽しさは感じていましたし、それをそのまま仕事にして給料がもらえるのはいいなと思い、決めました。

また、インターネットと、その周辺のビジネスもどんどん大きくなっていくのをまさに専門学校にいる間に目の当たりにしました。インターネット回線の速度も早くなって、色々なサービスが出てくるようになり、ヤフーがサービスを開始したのもその辺りでした。それを見ている中でここの仕事は需要も大きくなるし、とても可能性を感じたというのが大きいです。インターネットはものすごく情報量も多いですし、今までだと本でしかインプット出来なかったのがパソコンからその何倍もの情報を拾えてしまうことにも魅力を感じていました。

-- 専門学校でプログラミングの勉強をされていたでんすよね。

そうですね。プログラミングしかやらないぐらいの学校で、C言語の勉強からはじめました。私の入っていた専門学校の科目は、もともとは人工知能科と呼ばれてたところで、認知心理学や人工知能で使う言語を授業で取り入れてました。他のゲーム系のプログラミングの学科とは違い、結構ギークなエンジニアがたくさんいました。

技術力だけではない、キャリアにとって大切なこと

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-- エンジニアは現在重宝されて引く手数多という印象ですが、どのような基準で最初の会社を選ばれましたか?

当時、あまり大きい会社には行きたくないなと思ってました。安易ですが、大きい会社の歯車になるよりも、自分がリードして案件を動かしたり、自分の意見が通りやすいところがいいなと思ってました。様々な現場やプロジェクトに入ることができるので、多様な経験が積めるんじゃないかなって思っていました。

-- 次の会社に転職することになった経緯を教えてください。

転職を考え始めたのは、3年ほどすると仕事に慣れてきて、「俺は何でもうまくできる」と、平たく言うと天狗になっていたタイミングです。

その時にたまたま入った現場があって、そこの現場には様々な背景を持った人たちがいて、各業界に強い人がいました。私は当時javaを使っていたんですけど、javaの界隈で有名な方や、本を書いてる方、ご自身でビジネスをやってきてプロジェクトマネジメントが上手な方、データベースの設計が強い方など色々な分野のスペシャリストの方達が集まったチームでした。

良い意味でショックだったのですが、様々なスペシャリストの方たちと仕事をする中で、自分の考えの甘さを自覚しました。自分ができると天狗になっていましたが、自分はまだまだだと気付かされ、お山の大将だったことを痛感しました。エンジニアとして精進しないと、これ以上いい仕事、いい給料がもらえないなと自覚しました。

その時に同じプロジェクトをやってた方に、「うちでプロジェクトやってみない?」とお誘いを受けました。上記の経験もあり、自分の中で環境を変えたり、ステップアップしたい思いが芽生えていたので、誘っていただいた方の会社に入りました。

-- 新しい会社はどんな会社でしたか?

前職と同じようなSIの会社でしたが、より小さい規模の会社でした。仕事のやり方としては今までとそんなに変わりませんでしたが、付き合いのある会社は違うので色々ないろんな現場を行き来していました。

新しい会社に誘っていただいた方は技術の責任者の方でした。マネジメントが上手な方で、兄貴分で面倒見がいい人でした。この人と仕事したら楽しいだろうなって思いましたし、マネジャーやリーダーとして考えるべきことを備えてる人で、その人からマネジメントを学べると思い、決めました。

-- どういうリーダーシップを取られる方だったのですか?

当時、私は自分の上に立って評価する人は自分よりあらゆる面で優れてないといけないと思っていて、特に技術的に上じゃないと認められないと思っていた時期がありました。ただ、その人は技術力でリーダーシップを取るというより、物事をもっと抽象的に俯瞰して見てリーダーシップをとる人でした。自分より優れてなきゃいけないって考えるより、その人と一緒に仕事をしていると、物事を大局的に見て大きな視点で考えられる人が上に立つ人には必要なんだなと思いました。

また、「技術力では自分より君の方が優れているから任せるよ」など、自分のできない部分を自分からはっきり言える素直さも兼ね備えていらっしゃいました。

そこから私のマネジメント観が少し変化しました。

影響力と責任の重みを知ったヤフー

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-- その後入社されたヤフーにはどのような経緯で出会いましたか?

ヤフーには自分からコーポレートのサイトに応募しました。大きい会社で一回挑戦したい思いもありましたし、ヤフーは日本のインターネットをリードしてきた会社でもあるので、働いてる人たちもきっとすごい人たちなんだろうなというイメージがあり、一緒に働いてみたいと思っていました。

-- 最終的にはヤフーのテクニカルディレクターに就任されましたが、そこに到るまでの経緯を聞かせて下さい。入社当時はどうでしたか?

私はヤフーショッピング部門に入ったので、ヤフーショッピングとは何かを理解するところから始まりました。システムやビジネスの規模は非常に大きいなというのは、ひしひしと感じましたね。

もし上流から入ったとしても、例えば販売管理システムの中の1つの機能ごとにチームが別れて動いたりするので、そこをまずは理解しないといけません。しかしそうなると、その中しか深く理解できなくなってしまうので、全体感を俯瞰して理解する必要があります。

またSIerにいるとお客様との距離がどうしても遠くなってしまいますし、作るまでが仕事でしたが、ヤフーだと自社プロダクト作って、運営もしています。ヤフーショッピングだと使って下さる消費者さんと、出店者さんの二つ大きなユーザーがいるので、実際にユーザーと近い距離で仕事をすることは新しいなと思いましたし、現場のリアルな感じは今までと全く違いましたね。

-- 少し話がそれますが、SIerから事業会社に転職される方がよく同じようなお話をされていて、実感値として距離が近いなと思うのはどういうタイミングですか?

良い話ではないですが1番は障害が起きたり、トラブルが起きた時ですね。ダイレクトに苦情が来たり、目に見えて、掲示板などのSNSに書かれたりします。ユーザーの皆様はちゃんとウォッチしていて、実際SNSなどを覗いてみると、色々なことが生々しく書かれたりしています。今まではSIerで、そのような感覚はなかったので、自分にとってはとても衝撃的でしたし、自分のやってるサービスがどれだけ世の中に影響を与えているのかを感じるのが、トラブルが起きた時なんですよね。

-- 自社サービスを提供しているからこそ分かることですね。ヤフーの中で吉野さんはどうしてテクニカルディレクターを目指し、結果として選ばれたのですか?

特に目指そうと思ってなったわけではないんですよね。私の前任のテクニカルディレクターで、ヤフーに入って1番お世話になった方から推薦を頂いて就任しました。

始めは他のエンジニアと同じようにどこか特定のプロダクトの担当になり、そのプロダクトをグロースさせていくことをしていましたが、ヤフーの後半のキャリアになると、そのお世話になった方の近くで仕事をすることが多くなりました。

何か特命の案件が出てきたり、新しい案件が出てきた時に私に声をかけて頂ける様になりました。「ちょっと吉野くん、来週から中国行ってくれない?」って言われたりもしましたね。笑

その後も近いところで仕事をする機会が多かったので、その方が次のステップに進まれる際に後任として指名いただき、就任しました。

他のテクニカルディレクターの方だと、その部門で技術のリーダーやマネージャーなど、技術を引っ張ってきたポジションの方がなるのが一般的だったのですが、私の場合、その時何も役職がなくて急にテクニカルディレクターになったので、ポジション的には3段ほど飛び級で、自分自身もびっくりしました。

-- 部門全体をまとめあげるとすると、最初は結構大変でしたよね。

ヤフーショッピングやトラベルもなんとなく全体を理解はしていましたが、テクニカルディレクターになるならしっかり理解しないといけないと思い、色々なチームリーダーの人に声をかけて教えてもらってました。といっても量がものすごいので、全部覚えることはできないので、これを聞くのであれば、この人に聞こうとキーマンを押さえるところからまずはやりましたね。

トラブルが起きた時や問い合わせがきた時に、誰に聞けばいいのかコミュニケーションのパスを作るところを意識しました。エンジニアだけでも100人以上いたので、情報のキャッチアップはけっこう大変でした。

ヤフーからの転職、そしてスタートアップでの挑戦

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-- ヤフーでもご活躍されて、テクニカルディレクターにも就任し、順風満帆なキャリアとお見受けしますが、転職のきっかけは何だったのでしょうか?

私の中では2つ大きなきっかけがあって、一つ目は「時間」です。

まずヤフーに入って12年、テクニカルディレクターになって3年経っていて、世代交代も意識したタイミングでもあったので、区切りだなと思いました。年齢も今年37歳でこれから40歳に差し掛かる中で、ヤフーの中で今以上に目指すポジションが無く、「このままヤフーにいるのがいいのか」と考えていたところでした。

二つ目が、ちょうどそのタイミングで、ショッピングではなく、他の領域のテクニカルディレクターになってほしいという話が持ちかけられました。それであれば社外に出て一度挑戦してみたいという決心がつきました。

-- そのタイミングで弊社の六丸直樹と出会われたんですね。六丸の印象はどうでしたか?

第一印象は結構カジュアルにお話をされる方だなと思いました。いい意味で話しやすく、親しみやすかったです。

いわゆるいろんなエージェントの方とお話ししましたが、六丸さんは私のぼやっとしたニーズを汲み取って頂き、WAmazingを含む伸び盛りなスタートアップを数社紹介頂きました。いま思うととても優秀なヒューマンキャピタリストと出会えて運が良かったです。

スタートアップに挑戦したいと思ったのは、主にテクニカルディレクターをやってる時に、大企業ならではの動きづらさや自分のやれる範囲、裁量の部分では、出来ることが限られてるなと感じたからです。

いい意味でいろんな役職、役割ごとに領域が分けて分業化されて効率がいいんですが、個人から見るとできる範囲が限られるんですよね。

-- 最終的にWAmazingに入社を決めた経緯を教えてください。

一つ目は会社のビジョン、事業に対する共感度が高かったことですね。特に採用面接の中で社長の加藤とお話した時に、インバウンドの事業と地方創生がつながって、日本の課題をいくつも解決できると強く感じました。

二つ目は市場の成長性を感じたことです。インバウンド市場は毎年非連続の成長をしていて、すごく可能性を感じましたし、同時にまだ課題の多いところでもあると感じました。課題が多いとワクワクしますね。

また、自分が今までやってきたECやトラベルの知識があったので、システムは何が必要なのかは理解していて、経験を活かせるなと思いました。なおかつ自分が新しくチャレンジできる領域があったことも魅力的でした。

経営者の立場になって考えると、いきなり外から採用した方に会社の技術の全てをお願いするのは、難しいしリスクだなと思います。将来はCTOを目指していたので、現任の舘野がいる中でVPoEとして、一緒に事業が出来る環境も今の自分にすごくあっていると思ったんですよね。

-- 今後WAmazingで成し遂げたいことはありますか?

インバウンドの方にもっと日本を楽しんでいただきたい、そして観光で地方をもっと元気にしたいという二つの大きなビジョンがあるので、自分もそこに貢献したいと思っています。

旅の過程の中での不便なことやコミュニケーションの壁は、技術で解決できることがたくさんあると思います。この課題には終わりがないので、CTOとしては、その課題の解決方法を探り続けていきたいです。

観光産業は将来的に、日本でトップクラスの大きな産業になっていくと思うので、自分自身コミットしていきます。

-- エンジニアのトップとしての思いをお聞かせください。

WAmazingはどちらかというとテックオリエンティッドな会社ではなく事業オリエンティッドな会社です。社長の加藤を筆頭に、リクルート出身のメンバーを中心としたビジネスのプロフェッショナルたちがWAmazingの強みです。

その中でエンジニアがどう活躍をするかを考えた時に、やはり事業の数字を作れるエンジニアやサービスを意識できるエンジニアが価値を出していくと思います。最近のエンジニアの価値のトレンドとしても、数字を意識したり、ビジネスにコミットできるかが求められると感じているので、そういうエンジニアを会社の中でも作っていきたいし、メンバーに求めていきたいです。

-- 吉野さんにとってCTOとは何ですか?

数字を見たり、事業をみる力はCTOにもちろん必要ですが、自分たちがビジョン実現のために、どうなっていたいか見せられる人だと思います。

今のWAmazingのステータスに求められていることは、事業の結果を着実に出していくことです。IPOに向けてエンジニアがどう貢献していけるのかを考えなければいけません。

事業のマイルストーンがあり、その前提でエンジニアリングをどうしていくのか、このままいくと、いつごろにどういう投資が必要だとか、この時期に組織や技術がこうなっているという姿を経営層、メンバーに見せられるかも重要です。

常にユーザーファーストなサービスを

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-- 今までキャリアを通して意思決定をする上での大事にしていることを教えてください。

意思決定で私が大事にしてることは、大きく2つあって、1つは物事考えるときの優先順位です。いろんな登場人物が出てくる中で優先順位があって、1番目がユーザーで、2番目がビジネスパートナー、3番目が自分たち自社。この3つの優先順位はずっと自分の中で変わってなくて、ヤフー時代から何かトラブルが起きた時にどこを優先すべきか判断しています。

キャリアにおいては、WAmazingを選ぶ時にもユーザーがどういう方でその方々を幸せにできるかっていう観点で見ていました。あとはユーザーがインバウンドというのも異色ではありましたし、天邪鬼な性格の私には合ってたかもしれないです。

-- もう一つの軸は何ですか?

物事を判断しないといけないケースがたくさん出てくるんですけど、さっきの優先順位もそうですが“定性と定性で議論をすること”はやらないって意識してます。出来るだけ、数字に落とし込んだり、客観的な情報を元に判断するのを意識してます。定性と定性がぶつかると、声の大きい方が勝ったり、ポジションが上の人が勝ったりして、正しい判断ができないケースが多いです。

この考え方は前職で「小澤さん」と近いところで仕事をしていた時に、小澤さんが何度も「定性で話を持ってくるな、定量で持ってこい、そうじゃないと判断できない」と仰っていて、この考えに私は影響されました。小澤さんはもちろん立場的に上の方ですけど、自分のイメージや主観の意見だけじゃなく定量的に数字を見て、客観的な意見で判断をされていたことを私も参考にしてます。

-- それはキャリアにおいても意識されましたか?

会社を決める時は流石に数字に落としてはいないんですが、マルバツはつけて判断しました。最終的にはエモーショナルにはなりますが、事業への理解や共感、自分の経験値が合うかどうか、もちろん中で使ってる技術スタックも自分とどれだけマッチしてるか、自分がこれからチャレンジしたい部分、興味を持っていた部分がどれくらい被っているかなどですね。最終的には直感でしたが。笑

-- 最後にどういう人と一緒に働きたいですか?

私が採用で大事にしてるのは、スキルフィットよりもカルチャーフィットやビジョンフィットです。最近は人数が増えてきたので、今はチームフィットも大事な採用基準にしています。これからWAmazingは4年目になっていきますが、上場に向けてこれからもうまく行かないこと、例えば事業をチェンジしたり、路線を変えないといけない場面が出てくるかもしれない。

路線が変わっても、根っこのところでWAmazingが何を成し遂げたいかは変わらないので、そこに共感してくれて、例え環境が変わったり、路線が変わったりした時でも、一緒についてきてくれる人がいいなと思っています。

あとWAmazingは事業会社なので、技術を突き詰めたいというより、事業を作ったりサービスを育てることにモチベーションを感じられる方がマッチしていると思います。

インバウンド、観光、地方創生のキーワードに興味がある方は、ぜひ一度お話したいです。

EVANGE - Director : Kanta Hironaka / Creative Director : Munechika Ishibashi / Assistant Director : Yoshiki Baba / Assistant Writer : Ryosuke Ono / PR : Hitomi Tomoyuki / Photographer : Jin Hayato
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