「日本を元気にしたい」GO 執行役員 佐々木 将洋 氏が取り組む事業の最速成長

2023-12-20

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*2024年9月30日時点

「移動で人を幸せに。」をミッションに、日本のモビリティ産業をアップデートするITサービスの提供を行っているGO株式会社(以下、GO)。同社の執行役員 GX事業本部 本部長として活躍する佐々木 将洋(Masahiro Sasaki)氏のキャリア形成、企業選択の軸に迫ります。

目次

  1. 「日本を元気にしたい」GX事業に対する想い
  2. 「日本を元気にしたい」のルーツ
  3. 新卒でニッセンに入社した背景
  4. スタートアップへ
  5. IPOや取締役を経験後、GOへ役職なしで参画した理由
  6. GOの魅力
  7. 仕事を形にしていく上で大事だと考えること
  8. 佐々木さんをご支援したヒューマンキャピタリスト
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佐々木 将洋(Masahiro Sasaki)
2010年、株式会社ニッセンに入社。コールセンターの全体進捗管理を実行しながら、全社横断のVOC活動を行った後、物流改革の組閣と実行を手掛ける。2014年に株式会社マクロミルを経て、2015年にクラシファイドサービスを提供するスタートアップに入社。CS・リスクマネジメント・ビジネスなど幅広く牽引。IPOも実現し、取締役・執行役員を歴任。2021年5月よりGO (旧:株式会社Mobility Technologies) に入社。会長社長室にて、マーケティングやアライアンス、コーポレートブランディング強化などを推進した後、新規事業として地域共創やGXを立ち上げ。GX事業本部 本部長を経て、2023年9月より現任。

「日本を元気にしたい」GX事業に対する想い

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2023年9月から執行役員に就任されましたが、佐々木さんのGX事業に対する想いをお伺いしたいです。

学生時代からずっと「日本を元気にしたい」という想いで動いてきました。起業したいと考えていた時期もありましたが現在は自身が発案者か否かではなく、単純に面白いと思えるアイデアや構想を最速で実現していきたいと考えていますし、その方が性に合っています。

いま責任者をしているGX事業は国や行政からも支援を受けている重要度が高い事業。かつ自分が目指している「日本を元気にしたい」方向に繋がっていることもあり、必ず形にしたいと考えています。

そのためには役割も手段だと思っており、私自身の事業に対する責任感やコミットメントはもちろん圧倒的に強いですが、例えば極端な話、私よりGX事業の成長に長けている人がいれば責任者はお譲りしても良いと思っています。それくらい思想としてフラットに事業成長を最優先に考えてますし、私自身これまでも役割を限定せずフレキシブルに動いてきてます。

GX事業についてもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。

GOは「移動で人を幸せに。」をミッションに掲げていますが、その中でGX事業はモビリティ領域における「脱炭素化」のために、EV車両の導入と充電器の設置からエネルギーマネジメントシステムの構築まで包括的なサービス提供を行っています。

これまで誰もやったことがない取り組みで難易度も高いですが、その分やりがいと面白みがあると感じています。

「日本を元気にしたい」のルーツ

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佐々木さんの想いとしてある「日本を元気にしたい」はいつから始まったのでしょうか。

幼少時に阪神淡路大震災を経験し、地域の人々が困難から復興していく様子を見ていたことが影響していると思います。そのこともあり、就職活動では海外には目が向かず日本企業だけを視野に入れていました。

当時の就職活動について教えていただきたいです。

本当は自分で事業を起こしたいと考えていたんです。

関西の大学で学生生活を送っていた際に、アルバイトで八ツ橋の会社で3年ほど働いていました。内容は朝から晩までキオスク等の京都駅のお土産屋さんへ営業を行うことだったのですが、アルバイトというよりは社員のように動いていました。

そこで営業先の方と仲良くなる術を身につけたり、ビジネスで使うエクセルを作成する機会や、会食に連れていってもらったり、実績に応じて賞与をいただいたりもしました。

学校の勉強やテストと違って、仕事は上限がなくスキルが乗数的に増えていき、報酬がついてくることが非常に面白かった。また営業はビジネスの根幹だとも思っていたので、それを学生時代に経験できたのは貴重でした。

父親が起業していたこともあり、将来を考えるときに自分で事業を起こしたいなと思うようになりました。

そのような中で、なぜ企業に就職しようと思われたのでしょうか?

起業するアイデアもあったのですが、実際に行うとなるとお金が必要ですよね。どのくらい融資を受けられるか実際に金融機関に聞きに行ったりもしたのですが、個人だと大金は借りられないことを実感しました。

その時に「個人でなく大企業の名前でお金を借りて事業をつくればいいんだ」と思い、新規事業の機会がある大企業に就職しようと考えました。

新卒でニッセンに入社した背景

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就職活動の結果、ニッセンに入社された背景を教えていただきたいです。

就職動機の経緯もあり、就職活動では自分の考えを話しつつも「入社しても恐らく3年で辞めます」など、いま振り返るとかなり生意気なことを話していました。そのため面接官にめちゃくちゃ刺さるか、怒られるかのどちらかでした。

そんな中、リクルーターから「変人を1人採用したいと考えていたけど、佐々木さんに会って変人枠が確定したと思いました」と気に入ってもらえ、社風に共感したのがニッセンでした。

また、ニッセンは身近な生活に広く関わる衣食住領域で事業を展開していたことや、カタログ通販からはじまった会社であるものの、その頃ちょうどECにシフトしているタイミングだったことも「面白い」と感じた理由です。

実際にニッセンに入社されてみていかがでしたか?

入社後配属されたのは仙台での仕事でした。所属部署の上長は連絡と報告をきちんと行えば仕事を任せてくれる方針で、様々な業務を経験することができました。

とても優秀な方で当時よく言われていた「人に気持ちよく動いてもらう術を今から身に着けておくとよい。今後絶対に糧になるから」という言葉はいまも記憶に残っています。

ちなみにその方は今GOにリファラルで入社いただきました。ご縁ですね(笑)。

スタートアップへ

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ニッセンからスタートアップへ転じるまでについてお伺いしたいです。

東日本大震災が発生したのが、仙台で働いていたタイミングでした。復興に向けて自分自身がやるべきことをやらなければと取り組んでいたのですが、それが一段落したことで、次のステージを考えるようになりました。

また仕事は楽しくやらせてもらっていたのですが、大きな会社からもう少しスピード感が早い環境に行きたいと前々から考えていたことも重なりました。

ニッセンのあと1社を挟んだ転職のタイミングでコンタクトいただいたのが現在のフォースタートアップスでした。印象に残ったことはありますか?

ご相談した際に私は「領域にこだわりはありません」とお伝えしました。

それに対して当時担当いただいた杉本さん(現在はフォースタートアップス人事)は様々な企業を紹介してくれつつも、領域ごとにわかりやすくグルーピングをして紹介いただき、かつスピード感持って対応いただけました。

そのおかげもあり、方向性を絞ることができ、ご縁があり入社することになったのが前職のクラシファイドサイトのスタートアップでした。

IPOや取締役を経験後、GOへ役職なしで参画した理由

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前職のスタートアップでは入社後、取締役まで昇進されIPOも経験されました。そんな中GOへは役職なしで転職されたと伺っていますが、その背景についてお聞きしたいです。

スタートアップ業界を見ていると「この人が入社すると、事業が爆速に伸びる」みたいな方っていると思います。

前職では取締役になることができましたが、自分自身その域にはまだまだ達していないのでは、でもそんな存在になれたらかっこいいなと思ったんです。連続起業家ではないですが、連続事業実現家みたいな。そんな次のチャレンジができる場所を探すようになりました。

その時再びコンタクトいただき、担当させていただいたのが恒田 有希子(フォースタートアップス常務取締役)と林 佳奈(プリンシパル)でした。

大企業にいくつもりはなく、スタートアップ一択でしたのでフォースタートアップスに助力をいただくことにしました。恒田さんと林さんとやりとりさせていただいたのですが、お2人ともレスポンスが非常に早く、また私の思考性なども理解いただいた上で様々な会社を提案してくれました。またお2人が会社側とも深いリレーションを築かれているので、初めからハイレイヤーの方とお会いさせていただき本質的な部分で会話できるのもありがたかったです。

併せて、自分自身では接点を避けてしまったであろう企業様も「まずは会ってみてから判断してみませんか」というようなご提案をいただいたことも記憶に残っています。

実はGOも一度、自身がユーザーであったこともあり、「完成されたサービスの中で、わざわざ現職を辞めてチャレンジすることはないのでは」とお断りしたのですが、「絶対に会ってほしい」と恒田さんと林さんに言っていただき、このお2人がそこまで言うのであればと信頼の中でお引き合わせいただいた1社でした。

GOとは初回に代表取締役社長の中島さんとお会いされたそうですが、お話されたときの印象について教えてください。

最初からとても盛り上がり、2時間くらい話をしました。中島がホワイトボードに色々書きながら新しいサービスの構想について話してくれたのですが、そのとき話してくれた領域の1つがエネルギー。今のGX事業のさきがけですね。その時はまさか自分が事業責任者になるとは思っていませんでした。

また、話を聞く前は「GO」という完成されたアプリをより磨いていったり拡張していく会社なのかなと思っていたのですが、目指すビジョンも抱いていた印象と違いましたし、いい意味で未完成さを感じました。

印象そのままに中島へ「でもそれは世間に全然伝わっていないですよ」と正直にお伝えしたところ「佐々木さん、コーポレートブランディングもやってくれたりするの?」と言われ、その日はお別れしたことをすごく覚えています。今振り返ると、コーポレートブランディングも対応したので、そのための布石だったのかなと思いますね(笑)

最終的にGOを選ばれた理由を教えてください。

自分の中にはやはり「日本を元気にしたい」という想いがあったので、そこにつながるかどうか。また自分自身がその経営者を担ぎたいと思えるか、一緒にミッションを実現する仲間に背中を預けられるのか、という視点を大事にしたときに「GOだな」と思えたことが決め手です。

そこさえ合えば、逆に入り口の役割は重要ではないと考えていました。パラシュート人事がうまくいかない事例も見てきたこともあり、GOに限らずですが各社に対して「立場や役職ありきでなくて良いです」と明確にお伝えしていました。

またGOの他社にはない会社の生い立ちや歴史も、面白さを感じた点でした。

GOの魅力

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入社後、改めて感じたGOという会社の魅力について教えてください。

まずは、タクシーアプリの「GO」があることがすごく大きいと思っています。事業として柱があることはもちろんですが、タクシー事業者さんとのリレーションやインフラアセットがあることが、新たな試みを行う上で非常にアドバンテージになっています。そのアセットがあるからこそGX事業も早期に垂直立ち上げすることができました。

また、キャリアとしてのチャンスという観点でみても魅力的な会社だと思います。

タクシーアプリの「GO」が長男坊だとして、やれることってまだまだたくさんありますし、手を挙げれば裁量を持って大きなことをやりたいなと思っている気概がある人にやらせてくれる環境と風土が当たり前のようにあると思いますね。

仕事を形にしていく上で大事だと考えること

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これまで佐々木さんは数多くの仕事を形にされてきたと思います。改めて振り返ってみて、佐々木さんが仕事を進める上で大事だったと考えることについてお伺いしたいです。

いくつかあるのですが、スピードがとても大事だと思っています。孫子の兵法にも「兵は拙速を尊ぶ」とありますが、機会を逸してしまうことが一番のリスク。100点じゃなくてもいい、60点でもいいから相手の期待値を超えるスピードでアウトプットしていくことがコトを成していく上で重要だと思っています。

あとはコミットメントとグリット、不義理なことをしないことが大事だと思います。やりきらなければ出口も見つかりません。また、やりきらないまま逃げ出してしまうと世の中狭いので意外と噂が広まります。

逆にいうと、もしいま取り組んでいることが一段落した状況で新しいキャリアを考えているのであれば、まずは気になる会社の人に会いにいくなど、行動すれば道は拓けます。私自身やりきった方から学びたいし一緒にやりたい、なのでそういう方とぜひ今後もお会いしていきたいですね。

佐々木さんをご支援したヒューマンキャピタリスト

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恒田 有希子(Yukiko Tsuneda)
フォースタートアップス株式会社 常務取締役 兼 タレントエージェンシー本部長
2016年10月に株式会社ネットジンザイバンク(現フォースタートアップス株式会社)に参画、2018年4月に執行役員就任後、タレントエージェンシー本部を統括。2019年に取締役就任。2020年に公益社団法人 経済同友会入会。2021年より常務取締役就任。第17回グロービス アルムナイ・アワード「創造部門」を受賞。経済同友会オープンイノベーション委員会、共助資本主義の実現委員会、副委員長。
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林 佳奈(Kana Hayashi)
プリンシパル ヒューマンキャピタリスト

フォースタートアップス株式会社 タレントエージェンシー本部 シニアマネージャー 兼 採用コンサルティング室 室長
立教大学卒。2017年にライブ配信を手がけるSHOWROOMに新卒第1号の社員として入社。その後、フォースタートアップスへ参画。現在はCxO/ハイレイヤーポジションへの支援実績を持ち、日本を代表するスタートアップ企業の成長を支える。現在、採用コンサルティング室 室長。2022年、リクルート主催『GOOD AGENT AWARD 2021』大賞受賞。横浜国立大学経営学部 東証寄附講座「スタートアップで働くキャリアについて」講演。
https://www.forstartups.com/services/talent-agency/principal/hayashi-kana
EVANGE - Director : Kana Hayashi / Creative Director : Munechika Ishibashi / Interviewer : Masaya Hirata / Writer : Kozue Nakamura / Editor:Akinori Tachibana / Assistant Director : Makiha Orii / Photographer : Shota Matsushima
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