EVANGE - ニューエリートをスタートアップへ誘うメディア
「自分のため、限られた誰かのためではなく、すべての人の幸せのために。」SmartHR VP of Marketing 岡本 剛典氏の語る、羅針盤の変遷とは
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「自分のため、限られた誰かのためではなく、すべての人の幸せのために。」SmartHR VP of Marketing 岡本 剛典氏の語る、羅針盤の変遷とは

「社会の非合理を、ハックする。」というミッションのもと、人事・労務の業務効率化と、働くすべての人の生産性向上を支えるクラウド人事労務ソフトを展開する株式会社SmartHR。同社のVP of Marketingとしてマーケティング・ブランディング戦略を担う岡本 剛典(Takanori Okamoto)氏のキャリア形成、企業選択の軸に迫ります。

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“ニューエリートをスタートアップへ誘うメディア” EVANGEをご覧の皆さん、こんにちは。for Startups, Inc.のヒューマンキャピタリスト久保田 匠海(Takumi Kubota)と申します。

私たちが所属するfor Startups, Inc.では累計170名以上のCXO・経営幹部層のご支援を始めとして、多種多様なエリートをスタートアップへご支援した実績がございます。

EVANGEは、私たちがご支援させていただき、スタートアップで大活躍されている方に取材し、仕事の根源(軸と呼びます)をインタビューによって明らかにしていくメディアです。

岡本 剛典(Takanori Okamoto)
東京理科大学卒業後、テレマーケティング会社にて法人営業とコールセンターでのスーパーバイザーを経験し、教育・サービス分野でマーケティング及び新規事業の立ち上げを経験。2009年GMOクリック証券株式会社に入社。プロダクトマーケティング職を経て、マーケティング責任者に着任。2018年10月よりマーケティング責任者としてSmartHRに参画。累計約100億円を投じ、デジタルからマスマーケティングを統合したマーケティング・ブランディング戦略を牽引し、事業成長に貢献。

「すべての人が、信頼しあい、気持ちよく働くために。」SmartHRの事業内容とは

-- 本日はよろしくお願いいたします。まずは、SmartHRの事業内容と、その中で岡本さんの役割について教えていただけますか?

SmartHRは、人事・労務の業務効率化と、働くすべての人の生産性向上を支える事業を行っています。最近では、従業員のサーベイや人事データを活用した分析レポートなど、人材マネジメント領域の事業も展開しています。私はその中で、VP of Marketingとして、マーケティング・広報、コミュニケーションデザインの組織を管掌しています。

-- VP of Marketingとして、工夫されてきたことはありますか?

SmartHRというサービスを、B to Bではなく、B to B to E(E=Employee)サービスとして認知を広げることです。SmartHRは、基本的には人事労務担当者さま向けのサービスですが、一般従業員の方にも年末調整などで使っていただいております。

一般的なB to Bプロダクトは、担当者が「便利だよね」で終わるケースが多いと思いますが、SmartHRを届けるべき相手はもっと広く、B to Bではなく、B to B to Eのコミュニケーションが必要だと唱えてきました。

その結果、サービスのメッセージも「すべての人が、信頼しあい、気持ちよく働くために。」まで拡張でき、人事労務担当者だけではなく、Employee(担当者の先にいる従業員)を含めたコンシューマーサービスのような幅広いコミュニケーションを実現しています。

集団に合わせない。幼少期から自分流を貫く

-- ありがとうございます。岡本さんの過去も遡りたいのですが、どのような幼少期を過ごされていたのでしょうか?

思い返すと「自分は自分」というタイプだったかもしれません。例えば、小学校低学年の頃、普通なら土日は友達と遊ぶと思うんですけど、私は1人で漢字辞典を引っ張り出して、ひたすら漢字を書き写したりしていました。他にも、周りの友人は塾に通う中、私は自分で調べたり、「本を読めばわかるじゃん」と塾には通わなかったり(笑)。そう考えると、誰かに習うよりは、自分で学ぶのが好きなタイプだったのかもしれません。

-- 就職活動の時も、自分流を貫くスタイルは変わらなかったのでしょうか?

そうですね。周囲の友人が大手企業を選ぶ中、私は年功序列のイメージが強い大企業より、伸び伸びと働けるところがいいなと思って、ベンチャー企業を中心に検討していました。

「やりたい」を追求し、他のマーケターとは一線を画す経験を得た新卒2社目

-- 営業からキャリアをスタートされ、コールセンターでのスーパーバイザーを経て、2社目でマーケティングをご経験されていますよね。どのようなきっかけからご転職されたのですか?

新卒で入社した会社では、入社半年が過ぎたころからコールセンターのスーパーバイザー(以下、SV)を担っており、データを分析しながら、効率的なオペレーション構築を模索していました。日々、数字に触れる中で、学生時代から関心があったマーケティングに深く携わりたい気持ちが強くなりました。

そんな中、学生時代にアルバイトでお世話になっていた会社の社長に「マーケティングをやる人がいないから、一緒にやらないか?」と声をかけてもらったことがきっかけで、転職を決めました。

-- 実際に入社されていかがでしたか?

非常に貴重な経験を積ませていただきました。というのも、一般的なマーケターであればプロモーションがメインなので、「事業にどうリターンするのか」までを考えたコミュニケーション設計やメディアのプランニングは、なかなか経験できないと思っています。

その点、当時の私は社長と1対1で仕事をしていたので、経営者が何を考えて、どう判断するのかを社会人人生の早いタイミングで学ぶことができました。結果的にその後の自分のキャリア、今のVP of Marketingを担うにあたり貴重な経験となっています。

-- そんな中、次のチャレンジを考えられ、GMOクリック証券株式会社(以下、GMOクリック証券)を選ばれているのは、どういった経緯だったのでしょうか?

1つはキャリアの観点、もう1つは金融業界への関心からです。
当時、私は紙媒体でのマーケティングしか経験しておらず、マーケターとしてのキャリアを考えたときにWEB領域の経験が必要と感じ、IT業界の選択肢が浮かびました。

その頃、リーマンショックが起きて、自分なりになぜ起きたのかを色々調べていた中で、金融業界が非常にダイナミックで面白い世界だと気が付きました。そこで、IT×金融の分野でGMOクリック証券を知り、入社を決めました。

「狙っていた」マーケティング職への異動。結果として飛び級でマーケティング責任者に。そこに至るまでに必要な資質とは

-- GMOクリック証券に入社直後、マーケティングには携われていなかったと伺いました。

そうなんです。金融業界未経験だったこともあり、入社直後はマーケティング部の配属とならず、1年後の異動のタイミングでは、数字に強いという評価で外国為替部に配属となりました。

-- そこから、どのようにマーケティングに従事するようになったのですか?

自分で狙って、マーケティング部に異動するチャンスを掴み取りました。

というのも当時、プロダクトマーケティング部が中心となって、新しい金融商品を立ち上げるプロジェクトがあり、私もプライシングの役割で参加していました。マーケティング部へ異動するには「この機会に自分の実力をアピールするしかない」と考え、自分の担当領域以外の役割にも積極的に関与していました。

そんな中、マーケティング担当者の退職を機に、マーケティング全領域を担当することになり、新商品の売上規模の拡大に貢献することができた結果、マーケティング部へ異動するチャンスを掴み取りました。

-- マーケティング部へ異動後、マーケティング責任者になられたのはどのような経緯だったのですか?

とある商品の売上を、従来の2倍である数十億に伸ばせたことがきっかけです。2倍ともなると社長の目に止まったらしく、ある日、突然社長室に呼ばれて「半年後にマーケティングの責任者をやってくれないか」とお声がけいただき、何段階も役職を飛ばして責任者になることができました。

-- 平社員からいきなり責任者に。すごいですね。

さすがに当時は驚きました。ただ、私が意識していたのは、自分が「やりたい」と思うことをやり、自分の進みたい道につながるチャンスがきた時に備えて、常に全力で向き合ってきただけなんですよ。その仕事振りを見てくれる人は見てくれていて、選んでいただけたのだと思います。

「自分のため、限られた誰かのためではなく、すべての人のためになるマーケティングをしたい」9年在籍した会社を飛び出す

-- やりたかったマーケティング、そして責任者も担われていた中、ご転職を考えられたのはどういう思いからだったのですか?

ネット証券業界も成熟してきたタイミングで、新しい刺激を得る機会が以前よりは減ってしまったこと、また、金融業界そのものに苦手意識を持つようになったことがきっかけでした。

-- どういうことでしょうか?

金融業界は非常に大きなお金を回すので、経済的インパクトという意味では世の中のためになると、今でも思っています。ただ、自分たちが金融商品のプロモーションをする中で、実際に取引をしている方々や一般の投資家の方々が「本当に幸せになっているのか?」と疑問を感じるようになりました。

というのも、実際に金融商品の取引は、利益を出せる方々が限られます。つまり、必ずしも利用していただく全て人が幸せになるわけではありません。せっかく、マーケティングを通じて世の中に何かを広めるのであれば、「利用していただくすべての人が幸せになるような事業に携わりたい」と思うようになりました。

-- それまでは、「自分がやりたいこと」が1つのキャリア指標であったのに対し、ベクトルが社会に向いたように感じます。

そうですね。やりたいことをひたすら追求した結果、仕事観が自分から社会へと変わったのが、ちょうどこのタイミングだったと思います。自己実現につながり、やっと「自分のためではなく、誰かのためになりたい」と目線が外に向きました。

-- そんな中、弊社フォースタートアップスのシニアヒューマンキャピタリスト町野 史宜とお会いいただきましたが、当時の印象はいかがでしたか?

町野さんはとても誠実でした。選考を受けているどの会社についても、良いところだけではなく、課題感や一見ネガティブに映る内容まで、フラットに情報を提供してくれました。

--どのような軸で企業を検討されていましたか?

「どんな事業に携わりながら、残りの人生を過ごしていくか」に拘っていきたいと考えており、スタートアップ企業を中心に検討していました。これまで、解決方法が提示されていなかった社会課題に対し、真摯に向き合う企業がスタートアップに多かったからです。加えて、マーケティングを担う上で、事業の成長性にも注目していました。

-- SmartHRを紹介された際の印象はどうでしたか?

最初から「とてもいいな」と惹かれていました。まず、事業やプロダクトの社会的な意義を強く感じたのはもちろんのこと、組織のカルチャーやバリューに強く共感しました。「もし自分が会社を作るなら、こういう会社にしたい」と直感で強く思ったんですよね。オープンでフラット、かつ遊び心がある組織の風土、組織づくりにおける考え方を知り、心を打たれました。

立ち上がり期のSmartHRにジョイン。過去の引き出しを開けながら、メンバーが働きやすい組織づくりに没頭する

-- 実際にSmartHRに入社されていかがですか?

マーケティング部門の責任者としては3年しか経験していませんでしたが、案外さまざまなところで過去の経験が活かせることを、SmartHRに来て知りました。良くも悪くもSmartHRに来るまでに、ある程度マーケティングの知見が溜まっている組織で仕事をしてきたからだと思います。

SmartHRに入社後は、B to Bならではのイベント施策やブランドコミュニケーションに、度々悩むこともありましたが、基本的には過去の引き出しを開ければなんとかなる。ただ、ちょっとずつやり方は違っているので、私が持っている引き出しを開けつつ、上手くアレンジする方法を試行錯誤してきました。

-- 前職との「ちょっとした違い」の中で、岡本さんが特に拘ってこられたものはありますか?

組織づくりですね。会社の成長に向けてマーケティングや広報組織をどうしていくか、責任者として考えつつ、メンバー1人1人のキャリアを考え、仕事に飽きず楽しんでもらえるかという観点は、特に拘っています。

中でもメンバーが「モチベーション高く、ストレスを感じないように働けるか」は、非常に気をつかって運営しているので、メンバーに意図が伝わっていたら嬉しいですね。そこだけは絶対に手を抜かずにやっていこうと思っているので、それぞれの価値観に合った労働環境を提供していきたいと思っています。

SmartHRでのマーケティング経験が圧倒的な武器になるように。会社の成長と個人のキャリアが生み出すSmartHRのシナジーとは

-- SmartHRでは、今後どのようなことを行っていきたいですか?

「B to B SaaSのマーケティングといえばSmartHRだよね」と言われるくらいの組織を作っていきたいです。そのためには、今いるメンバーが働きがいを持って伸び伸びと仕事ができる環境を実現したいですし、仮にメンバーがSmartHRから卒業する日が来ても、SmartHRにいたことが武器になる状態にしてあげたいです。

-- 最後に、SmartHRでどんな人と一緒に働きたいかを教えてください。

規定の仕事をただ単にやるよりも、一緒にSmartHRのマーケティングを作ってくれる人がいいですね。SmartHRで働くメンバーには、個人のキャリアを考えながらもSmartHRという会社がどうすれば成長していくか、という視点をセットで持ってほしいと思っています。

なので、定石と言われるような手法を活かしながらも、「こうしたほうがビジネスとして、SmartHRとして良いよね」という視点や企画をどんどん立てて、推進してくれる人が来てくれると嬉しいです。

久保田 匠海(Takumi Kubota):高校在籍時、日本の教育に課題を感じ、大学では教育学を専攻。在学中は、大学と社会の接続をメインテーマに、複数のNPO団体で学生のキャリア支援に従事。その後、"業界自体を変革する壮大なビジョン"に感化され、新卒でウェディング業界のスタートアップに入社し、法人営業に従事。経営統合のタイミングで退職し、「スタートアップでのキャリアを選択し、挑戦する人を増やしたい」という思いでフォースタートアップスに参画。ヒューマンキャピタリストとして、スタートアップへの採用支援を行い、オウンドメディアのEVANGEを担当。
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